銀行から融資を引いて物件を購入する不動産投資はリスク低くレバレッジが掛けられる最強投資スキームだ

近年話題になったトマ・ピケティの「21世紀の資本」では「 r > g 」という不等式が一番の注目を集めました。

労働を行ったとしても、その期間投資を行ったことにより得られる利益よりも少ないリターンしか手にすることが出来ないということです。

すなわち、この資本主義社会においては、投資を行わなければ決して豊かになれないということを表しています。

 

しかし、投資を行うには原資が必要となり、多くの人々はおぎゃあと生まれてきた時は裸一貫ですので、その原資たるタネ銭を自分の力で稼ぎ出さなくてはなりません。

つまりは、まずは労働を行ってタネ銭を貯めて、ある程度の元手が貯まったらようやくと投資の世界に足を踏み入れることが出来るわけです。しかし多くの人々はその頃にはすっかり年をとってしまっています。これではアーリーリタイアなんて夢のまた夢です。

しかし、投資の世界にはレバレッジという概念が存在します。これはテコのことなのですが、原資を借りてくることにより、投資速度を加速させるスキームです。

労働を経てやっと原資が貯まる頃には老人では、投資の最大の資源である時間が碌に残されていません。これがまだ若い内にお金を借りて投資ができれば、莫大な時間的な資源を最大限有効利用できるのです。

不動産投資においてもこのレバレッジは大いに利用できます。むしろ最強にレバレッジを効かせられる可能性があるのが不動産投資と言えるでしょう。

本日は、不動産投資においてレバレッジを使うことが、いかに素晴らしい利益を生むのかということを解説していきたいと思います。

物件の現金買いも安全で素晴らしい投資ですが、融資を最大限利用することで、最終的な資産規模に異次元の違いが出るのが不動産投資です。

しっかり計画をたてることで、FXなど金融資産のレバレッジとは全く異なり、リスクコントロールしながらかなり安全にレバレッジを効かせることが出来るので、使わない手はありません。

レバレッジは投資速度を加速させるがリスクも最大化する

お金を借りて投資を行うレバレッジは、株式投資などの金融商品の信用取引やデリバティブ、FXなどの分野で良く使われる概念です。

例えばあなたが手元に100万円の現金しか持っていないとします。これを投資すると、1ヶ月後に3倍に暴騰するという確信を持っていたとします。

単純に100万円分現物投資を行うと、1ヶ月後に300万円になります。現実にこんなにうまい話はないですが、なんと200万円も儲かってしまいました。

しかし、ここでもったいないと思ってしまうのが欲深き人間なのです。手元に1000万円あったら3000万円になって、2000万儲かっていたのになあと。

ここでレバレッジという概念が出てくるのです、なら1000万円を借りてきて投資をして、儲かったらその儲けから借金を返せばエエやんと。

ただ実際は銀行に行って株式投資をしたいから金1000万円貸してくれといったところで、門前払いされてつまみ出されます。融資を行う金融機関は投資に対しては融資を行わないのです。

※不動産投資家に対して融資を行うのは、不動産投資に対して融資を行っているのではなく、不動産賃貸業という事業に対して融資を行っているのです。

じゃあ借りて株買えないじゃんという話ですが、実はお金を借りて投資を行う手段は株式売買を仲介する証券会社が用意しているのです。これが信用取引です。

現在日本では、信用取引は自己資金の3倍までというルールになっていて、すなわち100万円現金を持っている場合は200万円借りて300万円として投資を行える仕組みになっています。これをレバレッジ3倍と呼びます。

つまり上の例で言えば、100万円の自己資金を証拠金として証券会社に預け、300万円分の投資が行なえます。1ヶ月後に3倍に暴投して900万円になったら、800万円の利益が出ます。ここから借りた200万円を返して、手残り600万円が自分の利益となるのです。

自己資金100万円で現物投資を行った場合の利益200円と比べて、3倍の600万円の儲けとなりました。これが投資速度を加速させるレバレッジです。

しかし、そんなうまい話があるわけもなく、同時にリスクも3倍加速するのです。今回のように株価が右肩上がりで暴騰するモデルケースなら良いのですが、実際は最終的に上がるとしても上下しながら上がっていくのが普通の株価の動きです。

レバレッジ3倍で投資を行った場合、逆に株価が下落していったとすると、大まかに言って株価が1/3下がった時点で強制決済され自己資金がゼロになります。

つまり、儲かる場合は儲けが3倍加速されますが、下がって損をする場合は損失が3倍加速され、実際には株価が1/3下がった時点で3倍の損失で計算されますので全損となってしまうのです。

大まかな説明で厳密にはちょっと異なる点もあるのですが、何が言いたいのかと言うと、レバレッジは投資を加速させて資本主義の勝ち組にいち早く導いてくれる素晴らしい仕組みだが、同時にリスクも莫大で一か八かのハイリスク勝負だよということです。

株式投資のレバレッジ3倍なんて可愛いもので、FXなんて25倍までいけますからね。今から10年以上前は日本でも100倍まで可能でしたからね。今でも海外業者だと数百倍とかいけたりします。

レバレッジ100倍ですと投資加速も100倍ですがリスクも100倍で、株価が1%下振れした瞬間に原資がパーです。恐ろしいリスクの投機、いやギャンブルなのです。

銀行融資による不動産投資はリスクコントロールしながらレバレッジを掛けられる

一か八かのレバレッジ勝負は、運が良ければあっという間に億万長者になりますが、逆ならば一瞬で奈落の底です。しかも、投資によって作った借金は原則として自己破産できませんからね。人生完全終了です。

では、何も持たない庶民が、投資で成功を収めて資本主義社会の勝ち組になるのは、不可能ではないかと思われるかもしれませんが、そうでもありません。

そこで登場するのが不動産投資です。すなわちレバレッジを効かせた不動産投資なのです。銀行からお金を借りて物件を買って、入ってくる家賃で借金を返していくスキームです。

自己資金を使わずに借りたお金で投資を行えるのですから、確かにレバレッジが効いていますね。不動産投資のレバレッジに上限はありません。100倍だろうと1000倍だろうと可能です。

たとえば、自己資金100万円くらいから始めたサラリーマン大家が、5年で資産規模10億円クラスのメガ大家に成り上がるなんていうことがあり得るのです。

そして投資速度の加速もそうなのですが、不動産投資におけるレバレッジの最大の特徴が、自分でかなりのリスクをコントロールできるということです。

もちろんお金を借りて投資を行う以上、完全にノーリスクというのはありえないのですが、株式やFXなんかのレバレッジとは比較にならないくらい自分でリスクコントロールが可能なのです。

金融資産の価格の上下なんて究極的には誰にも分かりません。プロのファンドマネージャー?いやいや彼ら碌に分かっていませんよ。元本割れファンドの山を見てください。

しかし、不動産投資は投資を行う時点で、大まかな未来予測を出来るのです。これは運の要素が極めて少なく、勉強しているか否かでかなり運命が別れてきます。運ゲーではなく努力次第でリスクを低減出来るのです。

もちろん株式投資も勉強することで大きな成績アップが可能ですが、それでも依然運要素も多く含まれます。ここが不動産投資の素晴らしいところで、努力によって運要素を極限まで排除できるのです。

つまり、努力次第では、損をする可能性を極限まで減らすことが出来ます。努力次第では損失を出す可能性が低いということは、利益も損も加速させるレバレッジと非常に相性が良いということです。

爆発的に儲からなくても、努力次第で損する可能性を極力排除して確実にプラスにできる投資、これと投資を加速させるレバレッジシステムとの組み合わせは最強です。

努力次第で極めて安全に投資速度を加速させられるのです。しかし、繰り返しますが、とにかく勉強して必死の努力をした人のみの特権ですからね。適当に投資したらFXと危険性変わりませんよ。いやそれ以上か!

貧乏サラリーマンがメガ大家になる方法

それでは、融資を使って投資を加速させていく手法を実際の例で見ていきましょう。今回は35歳で中小企業に務める年収400万円の平凡なサラリーマンで考えます。

年収は高くはないとはいえ、もう勤続13年ですので貯金は500万円ほど溜まっています。これだけあればボロ戸建てなら1軒買うことができそうですね。

東京近郊のボロ戸建てを400万円で買ったとして、購入諸経費やリフォーム費用を含めて仕上がり500万円となりました。おそらく月6万円くらいの家賃は取れるでしょう。利回り14%前後で首都圏なら、なかなかの投資です。

毎年72万円の不労所得が給料に加わるので素晴らしいですね。年収400万のしがないサラリーマンが、年収472万円にパワーアップです。

不動産投資成功!!おわり!!!

いやいや、確かに素晴らしいですが、ここで終わっていたら全然資本主義の勝ち組になっていないでしょう。2軒目3軒目と増やしていかないと。

しかしお金がありません。もう貯金は使い果たしてしまったのです。
今までの13年で500万貯めたということで年平均40万くらいの貯金でしたが、これからは家賃収入で年収が72万上がったので単純計算で年112万円貯金できるようになります。年齢で年収が上がっているので実際はもう少し貯まるはず。

すなわち、今度は4年もあればまた500万円が貯まり2軒目が買えてしまうのです。これが複利の力ですね。年が経つごとに加速して、何サイクルか繰り返せばやがて毎年1軒家を買えるようになります。

しかし、これでも時間がかかりすぎるのですよ。ストイックにこのサイクルを繰り返しても、彼が会社を辞めてアーリーリタイアが出来るようになるのは、結構いい年になってからでしょう。もはやアーリーではなくただのリタイアです。

そこで銀行融資を使ったレバレッジですよ。最初にボロ戸建てを買わずに2000万円のアパートを買ったらどうでしょう。500万円を頭金に1500万円の融資を引いてアパートを買うのです。

年収400万円のしがないサラリーマンが1500万円も借りられるわけないって?それが不動産投資の場合いける場合も多いのですよ。住宅ローンだって千万単位でしょう。

不動産に対する融資って銀行にとっては低リスクの貸出先で美味しいのです。不動産に融資する場合は必ずその物件自体を担保に取ります。返せなくなったら競売で物件を売って回収しますからね。貸出側のリスクが低いのです。

ちなみに、売っても回収しきれないと見込む部分を、頭金として自己資金で出させるわけですね。あるいは共同担保という形で、別の物件も担保に入れさせて、回収できなそうな部分を補うわけです。

すなわち、この足りない部分を埋め合わせる自己資金さえ持っていれば、割と融資をしてもらえるのです。

エリートサラリーマンだと、サラリーマンとしての属性でこの足りない部分を補えたりするので、頭金ゼロのフルローンで物件を買えたりします。諸経費もコミコミでオーバーローンで融資を引ける場合もあります。医者や公務員などのハイスペも同様です。

まあ、2018年のカボチャの馬車・スルガ銀行問題で、金融機関が融資を絞って、2019年現在はサラリーマン属性を利用した融資はまず無理ですけどね。

しがない年収400万円のサラリーマンではサラリーマン属性での埋め合わせは出来ないので、今回は500万円の頭金を入れて2000万円のアパートを購入しました。

家賃収入は年間200万円で利回り10%です。ボロ戸建てよりは下がりますが、まずまずでしょう。自己資金だけでボロ戸建てを買えば年間72万円だった家賃収入が、レバレッジ4倍でアパートを買ったことで200万円に3倍増しました。

実際には家賃からローン返済分を引いた分が手残りですので、もっと手取りは減りますが、現金で戸建てを買ったときよりは確実に増えるでしょう。これが融資を使ったレバレッジなのです。

たくさん家賃が入ってくることで、今度はもりもりお金が貯まりますので、次の物件もすぐに買えるようになるでしょう。こうやって加速度的に物件を増やしていくのです。

これが2017年頃までのジャブジャブの融資市況で、年収1000万円超えのエリートサラリーマンだと、フルローンでポンポンと次々アパートを買えるので、数年で億単位の投資規模まで急拡大することが可能でした。今は残念がら難しいです。

まとめ

まとめると、価格の上下でキャピタルゲインを狙うのではなく、毎月の家賃からインカムゲインを得る不動産投資は、自分の努力次第でリスクを低減できるので、レバレッジを掛けても安全に投資できるよという話です。

資本主義の勝ち組になるためには、労働よりも投資を実行しなければいけないものの、その原資を溜めるためには長い期間労働を行う必要がある。

それを強行突破できるのがレバレッジという概念ですが、これは同時の大きなリスクも伴う。そこで自分の努力次第でリスクコントロールが可能な不動産投資とレバレッジを組み合わせることで、資産拡大する手法がおすすめということです。

これは運ゲー要素も大きい株式投資の信用取引や、もはや運ゲーどころかギャンブルであるFXと比べると、自分の努力次第で勝ちを引き寄せられる投資ですので、非常にやりがいがあります。

こんなに低リスクで資本主義の勝ち組になれる近道が用意されているのですから、やらないというのがよく分からないくらいです。

ただし、何度も繰り返しますが、しっかり勉強して不動産投資の仕組みを理解した人のみがリスクコントロールできるという点を忘れてはいけません。生半可な知識では話しになりません。

不動産の世界では、無知なカモを今か今かと待ち構えているハイエナがたむろしていることを忘れてはいけません。

これでもかと言うほど勉強してから望まないと、むしろFXを超えるリスクを背負うことになります。本当にしつこいくらい繰り返しますが、やりすぎなほど勉強してから始めてください。

無知なまま不動産投資を行うのは、ギャンブルどころか自殺行為です。本当にいい加減に始めたら地獄を見ます。最悪でも強制決済で元手がゼロになるFXより遥かに危険ですからね。

勉強もしないでいい加減な気持ちで不動産投資を始めて、悪徳業者に騙されて失敗したら莫大な借金が残って人生終了です。しつこいようですが本当に気をつけてください。死ぬほど勉強して!

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