マイホームに一戸建てとマンションはどちらがおすすめ?メリット・デメリットで不動産投資家が比較

夢のマイホームの購入を決意した時、最大の悩みが、1軒屋にするか集合住宅にするかという、人生最大級の選択肢です。

私のような不動産投資家は、安い中古物件の一軒家を何軒もゴロゴロ持っているため、新しく家を買うといっても駄菓子買う感覚で気軽な気持ちで買ってしまいますが、一般的にマイホームを買う際は一生に一度の買い物になるケースがほとんどです。

私は数百万で中古の戸建を次々買って貸家にしていますが、自分の居住用ともなるとほとんどの方が1000万円を超える一定水準以上のクオリティの戸建て物件を選びます。

人によっては新築の注文住宅なんて建ててしまったりして、3000万円から5000万円ほどのローンを抱えてしまう人もいるのです。この領域まで来ると、一生を左右しかねない大きな買い物になります。

そのため、1軒屋にするかマンションにするかという選択は、その後の50年を左右しかねない大問題なのです。簡単にイメージだけで選ぶべきではありません。

新築か中古か、築年数はどのくらいか、どこに買うのか、どのくらいの値段どのくらいのグレードにするのか、などなど選択肢は無限ですが、まずは一戸建てなのかマンションなのかという問題が一番大きいのです。

そこで本日は、一戸建てとマンションの違いや特徴を、不動産投資家の目線から詳細に解説していきたいと思います。私は一戸建ても区分所有のマンションもそれぞれ複数所有していますので、大体の特徴を十分に把握しています。

21世紀になり憧れの一戸建ては現実的な選択肢に

私が子供の頃、つまりは1990年代前半はまだバブルの残り香があり、都市部を除いて不動産の値段というのも今とは全く異なる水準でした。あの頃から比べると今の不動産はずいぶん安くなったものです。

なにしろ家を欲しい人が多すぎて、新しい分譲地に建売の一戸建てが立ち並ぶと、人々が休日の度に殺到して大盛況でした。信じられないことに抽選に当たらないと物件を購入できなかったのです。

今から四半世紀前の1990年代前半、私が小学生の頃に両親が新築の一軒家を探していて、あちこちへとモデルルームを見に出かけていました。私も度々駆り出されて、子供にとっては長時間つまらない時間を過ごすことになるので地獄でした。

あるとき東京の主要ターミナル駅から電車で40分程かかる駅で大規模な宅地開発が行われて、一斉に売り出された戸建てのモデルルームに出向いたのですが、似たような箱型の建物が延々と並ぶ区画がどこまでも続いていて、3000万円台4000万円台という値段だった気がします。

これが抽選で何十倍という倍率なのですから、今となっては信じられません。偶然にも私は今その近隣の地域に住んでいるのですが、そんな勢いは感じません。今はまだ人も沢山いて街として成立していますが、30年後はかなり厳しいと思います。

人口減少が避けられない地方や、東京から電車で1時間かかるような首都圏3県の外れとは違って、街自体が消滅することはありませんが、賃貸需要はどんどん厳しくなっていくでしょう。

さて、最近私は埼玉県内で中古の安い戸建てを見つけて、積極的に投資を行っていますが、四半世紀前に3000万円台や4000万円台だったこの地区の新築戸建は、今や築30年近い中古住宅となり1000万円台前半くらいまで値を下げています。場合によっては1000万円を切って数百万円で売りに出ることもあります。

新築でも今は2000万円台でないとまず売れないでしょう。駅から少し離れた狭小の安普請建売なら、2000万円を切って1000万円台すらあるような勢いです。21世紀になってから住宅の価格というのは格段に下がりました。

今やあまり無理をしなくても、東京に十分通勤できる範囲の一戸建てを購入できるようになったのです。新築で2000万前後であれば、年収300万円台の若手サラリーマンでも十分に手が出ます。しかも返済も無理のない範囲で十分に可能です。

もう少し東京に近づいて、東京の主要ターミナル駅まで電車で30分以内の駅の物件でも、新築2000万円台は十分に可能です。

私なんて目を血眼にして安い物件を探し回ってるので、東京から30分以内の駅の物件で500万円とかで買ってますからね。異常な築古でない物件で500マンは普通はなかなか見つけられませんが、荒く探しても中古なら1000万円以下で結構買えますからね。

もはや一戸建てであっても、中古なら憧れではなく現実な選択肢になってきています。

昔は仕方なく集合住宅、現在は立地を求めて駅近マンションへ

東京に快適に通える東京30分圏内の一戸建てでも、平均的なサラリーマンの給料で十分手が出るようになった現代、一戸建てがさぞ人気なのだろうと思いきや、人気は高立地マンションに移りつつあります。

この背景には、若い世代が長時間の通勤を嫌がり、広い立派な家に住んで毎日満員電車で通勤するよりは、都心の狭い住まいでも通勤時間を短縮できる方を好むようになった事があります。

若い世代は見栄よりも実利を取る現実主義的な傾向にありますから、郊外の一戸建てにはあまり興味をしめさないのです。

とりわけ共働きの家庭では、経済的に余裕があることに加えて、お互いの職場に効率よくアクセスできる立地の住まいである必要があるため、ある程度都心である必要があるのです。

例えば片方の職場が池袋で、もう一方が茅場町勤務ともなれば、池袋通勤にはおなじみの東上線沿線や、茅場町通勤にはおなじみの東西線・東葉高速鉄道沿線などは、もう片方の通勤に不便を強います。それならば狭小住宅でもダブルインカムのパワーで都心に住んでしまったほうが楽なのです。

エリートサラリーマン同士の夫婦で都心に住むまではいかなくても、ある程度の世帯年収のある家庭ですと、都心から30分圏内の駅の駅近マンションなどを購入するケースが多いようです。

昔ながらの郊外の一戸建て住宅を新築で購入するのは、むしろ昔から地元に住んでいる地元出身者で地元勤務の家庭が多いようです。もちろん人気の傾向であって、全ての家庭がそうではありませんが。

マンションでも一戸建てでも結局の所は立地が全てなのです。

資産性・換金性の面から見ても、高立地のマンションの方が人気を集める昨今ですので、投資と見ても高立地マンションの方が良いのかもしれません。

不動産投資家としての私の場合は、マンションの区分所有よりも圧倒的に一戸建て投資ですが、それは必死に探しまくって異常に安い中古戸建を探し当てているからこそ成り立つわけで、築20年以下の1000万円以上で戸建てを購入すると、まだまだ値落ちするのでかえってマンションの方が値が落ちない可能性もあります。

結局全ては立地にかかっているわけであり、マンションだろうが一戸建てであろうが駅近でより都心に近い高立地であることが最も重要です。立地が悪い物件は、上モノの値段が落ちる一方で、20年後に売ろうと思っても二束三文になってしまいます。

資産性や換金性を考えるなら、高立地の物件を選ばなくてはいけません。郊外の駅で、駅から離れているマンションを、新築で買うなんていうのは、最低最悪の選択肢です。10年で資産価値は3割以上落ちて、20年で資産価値が半分以下になり、30年で2割くらいの資産価値も残らないでしょう。40年経ったらタダでも引き取り手がないでしょう。

これが都心まですぐ出られる駅の駅近マンションであれば、新築プレミアムが目減りする最初の十年ではやはり2,3割は値が落ちますが、それ以降は非常に緩やかな下落カーブとなります。都心マンションだと全く値が落ちないケースすらありますからね。

居住快適性はマンションの方が上か!

資産性の面ではマンション戸建てに係わらず高立地であることが重要であると述べました。一般的には同スペックですと戸建ての方が高価なため、駅近好立地となるとマンションという選択肢になります。

ただ、不動産投資の側面から考えれば資産性や収益性が最も重要になりますが、自分が住むマイホームであればお金の問題と同じくらい実際の居住性が重要になります。

お金の面ばかりにとらわれると、肝心な家族が快適な生活を送るというマイホーム取得の一番の目的が達成できないことになります。せっかくマイホームを購入するのですから、家族が快適に暮らせることが一番です。

マンションが一戸建てよりも優れているのは、断熱性や防犯性・プライバシーの保護になります。鉄筋コンクリート造で周りを囲まれているマンションの冬の暖かさは快適です。同じ暖かさを一戸建てで実現するには、高価な高断熱の高性能注文住宅が必要です。防犯性に関してはどうやってもマンションには勝てません。

一戸建てがマンションよりも優れているのは、下階への騒音を気にしなくても良い点と、玄関ドアから駐車場までの近さです。周りに気を使って生活しなくても良いという点は一戸建てならではで、マンションには真似できない点です。

DINKSなど子供がいない場合はマンションの方が快適な気がしますが、小さな子供がいるとやはり一戸建ての方がおすすめではあります。一戸建てでのびのびと子育てをする優位性はマンションでは実現できません。

若いうちは一戸建てで生活して、ローンを返し終わって子供が独立した定年後に、一戸建てを売って駅近の小さめのマンションに夫婦で引っ越すケースも最近は多いそうです。マイホームを終の棲家と考えずに、ライフサイクルに合わせて引っ越すのが今時のライフスタイルです。

結局どちらがおすすめなの

資産性の面では高立地のマンション、居住性の面では子供がいれば一戸建て、居なければマンションということになりますが、結局の所は購入者の属性やライフスタイルによっておすすめできる物件は異なるということです。

DINKSの夫婦であればできるだけ都心の高立地マンションが良いでしょうし、子沢山の家庭であれば郊外の一戸建てのほうが良いでしょう。

しかし、最終的に決定を下す際にボトルネックになるのはお金なのです。お金があれば誰もが高立地の物件を買うのが一番良いのですが、そうはいかないのが難しいところです。

家庭によって出せる金額は異なります。お金さえあればできるだけ高立地の物件を買っておくほうが望ましいのですが、手が出ない場合は郊外の物件にせざるを得ません。極端な話お金があれば都心に豪邸の一戸建てだって買えるのです。

郊外の物件を買う場合は、新築はあまりおすすめしません。立地が悪いほど根落ちが激しくなるため新築はおすすめできないのです。それなら中古で我慢して、お金を貯めてからより良い物件に引っ越すのが良いでしょう。

郊外の駅で買う場合は、駅近ならマンションでも問題ありませんが、駅から10分以上離れる場合は一戸建てにしておきましょう。マンションというのは駅から離れると競争力を失います。

まとめるとこうなります。すべての家庭におすすめが当てはまるわけではありませんが、大体の目安になります。

  • エリートサラリーマンのダブルインカム夫婦の場合は都心の高立地マンション
  • 一般的な収入でDINKSの夫婦の場合は、やや郊外駅の駅近マンション
  • 一般的な収入で子供のいる家庭であれば、都心から30分程度までの駅で駅から15分までくらいの一戸建て

年収が低い場合は購入を断念して賃貸にするのも有効な手です

新築にしろ中古にしろ、マンションにしろ一戸建てにしろ、とにかく無理のない範囲での買い物にすることが極めて重要です。

マイホームを買うなら将来の資産性を考えて高立地の物件にしろと散々説いてきましたが、それもこれも無理のない範囲の値段で買えることを前提にした意見です。高立地が良いからと支払える見込みのないローンを組むことほど愚かなことはありません。

私は不動産投資を行っており、何件もの競売物件を購入して、住宅ローン破産者から家の引き渡しを受けていますので、その悲惨さはよくわかっています。悪いことは言いませんので、無理のない範囲でローンを組んでください。見栄を張ったら、一生を棒に振ることになります。

まず一番はじめに諦めるべきは新築です。マイホームには新築を希望する方が多いのはよく分かります。とりわけ奥様方は新築以外ありえないと考えるケースが多いでしょう。

しかし、無理なローンを組んだり、立地を落としてまで新築にこだわるのは愚かな行為です。新築>物件の種類>立地の順に諦めましょう。新築という条件は真っ先に諦めるべきです。立地は妥協してはいけません。立地さえ良ければマンションでも一戸建てでも良いのです。

中古であっても、無理のない範囲だと郊外の駅から離れたマンションしか手が出ないのでしたら、いっその事マイホームを見送るのも手です。無理して買っても良いことはありません。

今時は家賃もずいぶん安くなってきていますし、これから少子高齢化に向かう中で、競争力のない立地の物件はますます安くなっていきます。安い物件に入居してやり過ごして、物件価格自体が安くなるのを待ちあと10年後くらいに中古物件を買うのも手です。

高立地物件や新築は今よりほとんど安くならないと思いますが、立地の悪い物件から競争力を失ってどんどん安くなっていくはずです。しばらくは賃貸で我慢してお金を貯めて、不動産価格が下落する時代になってから購入するのは戦略としては大いにありです。

よく毎月の家賃以下のローン返済額でマイホームが手に入りますみたいな宣伝文句がありますが、これがオトクなのかは微妙なところです。

例えばリスクを抱えながら35年間ローンを返済し続けて、35年後に晴れて自分の持ち物になったとしましょう。その家果たしていくらで売れますかという話です。ヘタな立地でしたら1円の価値もない可能性もあるんですよ。それなら35年間家賃を払って賃貸だったケースと変わりません。

マイホームが夢なのは分かりますが、本当に自分の属性やライフスタイルで買うべきなのかどうか、悩みすぎて疲れるくらいに悩んでから買っても遅くはありません。一生を左右する買い物ですので、くれぐれも安易な判断をしないようにお願いします。

前に”ガイアの夜明け”か何かの番組で、東京都心から4,50分位かかる拝島駅から15分以上離れた、新築のマンションを4000万円台で35年ローンで買った夫婦の話を見た時、あっこの人たち終わったわと思わず言葉が出たことを思い出しました。

まとめ

以上、マイホームにマンションor一戸建てを選ぶことのメリットとデメリットをまとめてみましたがいかがだったでしょうか。

といいつつ、なんかあまりメリット・デメリットを語っていませんね。マンションと一戸建てのメリットデメリットは以下の記事で既に語っているので具体的にはこちらを参照してください。

立地の良さは集合住宅ならでは マンションの最大のメリットは立地の良さにあります。都心や比較的都心に素早く出れる駅の駅近ですと、必然的にマンションという選択になってしまいます。 駅近の土地は容積率が大きいため、高層の集合住宅を建築するのに
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いつかは一国一城の主にということで、マイホームとして一軒家の一戸建て住宅の購入を考えている方も多いのではないでしょうか。 日本は持ち家志向が強く、単身世帯を除くと持ち家割合は6割以上にも達すると言われており、いずれはマイホームを
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今日の記事で言いたかったことは、マンションか一戸建てかということではなくて立地で選ばないと将来資産性を毀損しますよということです。無理なく返せる範囲でローンを組んで、できる限り高立地の不動産を買うことが重要なのです。立地の良い物件が買えないなら諦めるのもまた勇気です。

最後にもう一度、どんな生活スタイルでどんな選択をするのが良いのかおさらいしておきましょう。

今時は、郊外の庭付き一軒家よりは、職場に近い都心の駅近マンションが好まれますが、これは共働きの時代の通勤時間を短縮するためには非常に合理的な選択です。

DINKSなど子供のいない夫婦の場合は、都心の超高立地の駅近マンションはおすすめできる選択肢です。維持費は高いですが2馬力のダブルインカムなら維持は容易でしょう。資産性や将来の換金性も高いため、タワーマンションなど異常なプレミアムが乗った物件でない限り良い投資でしょう。

逆に子供のいる夫婦で専業主婦世帯であれば郊外の一戸建てがおすすめです。小さな子供がいる家庭はやはり一戸建てが快適です。騒音の心配が必要ないばかりでなく、子供は高いところで育つと高所への警戒感が育たないとも言われますので、なるべくなら地上で育ててあげたいものです。

一戸建てであっても駅から遠すぎる立地は絶対に駄目です。マンションよりは立地は緩めになりますが、それでも駅から到底歩けないような立地はやめたほうが無難です。

郊外の駅近マンションもよいですが、せっかくマンションを選ぶのでしたら職場近くの都心のマンションを選んでおきたいものです。東京の主要ターミナル駅からできれば20分、最大で30分ほどの駅の駅近マンションでしたら資産性は確保されていますが、それ以上遠い駅だと将来のマンションの資産性がどうなるか未知数です。

今時は同じ家に一生住むという選択肢は当たり前ではなくなってきています。子供がいるうちは郊外の一軒家に住んで、子供が独立したら老後に備えて便利な駅近マンションに引っ越すようなライフスタイルが一般的になりつつあります。

いつ買うか、どこに買うか、どういった建物を買うか、あるいは賃貸で過ごして老後になってから買うか、実に様々な選択肢がありますので、単純に考えずによく戦略を練りましょう。

マンションが良いのか一戸建てが良いのか一概に言えないのです。その人の家族構成やライフスタイル、収入や考え方によって向き不向きがあります。将来に渡る人生設計を考えた上で、逆算して今どんな物件を買うべきか構想を練りましょう。

ちなみに本日の話は首都圏をはじめとした大都市圏の、都心及び快適に通勤できる範囲の郊外の話になります。それ以外の地方であれば、そもそも不動産など買わないほうが良いでしょう。

田舎ほど持ち家志向の空気なので、それが現実的ではないのは十分わかっているのですが、不動産投資という側面から見るとどうしても合理的な選択肢には見えないのです。せめて県庁付近など、地方の中でもできるだけ都心の立地を選びましょう。

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