みんなで大家さん 安全性や評判はどうなの?元本割れがないというのは本当?

「みんなで大家さん」なる投資商品をご存知ですか?

私が不動産についてのサイトを見たり、不動産について検索をする機会が多いので、そういった属性の広告が出るのが多いのかもしれませんが、この「みんなで大家さん」の広告が度々出てくるんですよ。

ちょっと面白そうだなと思って、広告をクリックしてサイトを見てみたのですが、何やら怪しい匂いがプンプンだったので、ちょっと調べてみました。

結論としては、怪しい匂いはするものの、今の所は出資金が返ってこないなどの噂や口コミは確認することが出来ませんでした。

だからといって100%安全と確認されたわけではありませんので、出資は自己責任で判断して行うしか無いですね。私は自分で不動産投資をやっているので、端からこんなものに出資する気は皆無ですが。

みんなで大家さんが良いものなのか、あるいはヤバい話なのかはまだ分かりませんが、どうもきな臭さは隠せませんので、よく自分で調べて考えてから手を出すことをおすすめします。

みんなで大家さんの仕組みとは

みんなで大家さんとは、その名の通りみんなで少額を出資して、大きな不動産を買って運用しようというコンセプトの商品ですね。

厳密には少し違うのですが、仕組みとしてはリートと同じようなものと考えれば分かりやすいと思います。

本当にリート同様に運用していれば、投資対象が不動産という現物資産であり、なおかつキャピタルゲインではなくインカムゲインを狙って投資しているので、比較的安全な投資商品ということになります。

不動産投資は正しく運用できれば、非常に安全で、なおかつ比較的高いリターンが期待できる投資対象です。

ただ、Jリートも破綻した実績があるので、不動産で運用するリートであっても100%安全で元本保証ということはありえません。あくまで投資は自己責任なのです。

みんなの大家さんも当然元本保証ではありませんが、今までの実績では一度も元本割れはないとのことです。分配金もほぼ予定通り支払えていると謳っています。

返金が遅れがちという口コミがあるが

ネット上で口コミを見てみると、確かに元本割れの話や、お金を振り込んだら連絡がつかなくなったなどの、致命的な問題の噂は見当たりませんでした。

みんなで大家さんのブランドはかなり前からあるようですので、今日まで致命的な問題無く運用できているのは確かなのでしょう。

しかしいくつか気になる口コミもあり、出身金の償還が遅れているという気になる噂があります。

ネット上の書き込みですので、信頼性という意味では全然なのですが、似たような話が1つや2つではないので少し気になります。

このあたりは、手を出す前に自分で十分に情報収集を行う必要がありそうです。

投資は自己責任ですので、手を出す前に調べることを怠ってはいけません。

自転車操業でタコ足配当をしている可能性もある?

この噂が本当だとすると、資金繰りに困ったタコ足配当である可能性があります。
いや、タコ足ですら無いか。自転車操業ですな。

新たな案件で集めた出資金を、古い案件の返金に当てているような事態があれば、もはや過去数多あった出資詐欺事件と同じような事態になりかねません。

内部の運用実態が全く見えてこないので何とも言い難いのですが、ちょっと心配です。

あまりに高い利回りで資金を集めて、実際はそんなに高い運用利回りを達成できずに、新たに集めた資金から昔の出資者に配当を支払うという、自転車操業に陥る例はあとをたちません。

みんなで大家さんは投資対象が不動産ですので、しっかり運用すれば割と固い運用ができるはずですので、過去の詐欺案件よりは全然確実性が高いでしょう。

運用利回り7%を謳っていて、この点があまりに高過ぎるので怪しいと指摘する人もいますが、数値だけ見れば私は決して高すぎるとは思いません。

運用利回りで2桁以上になると一気に怪しさが高まりますが、不動産での運用で7パーセントというのは、決して不可能な数値であるとは思いません。

Jリートでも、価格が高い時の取得で2,3%、下がっている時の取得で5%位の運用利回りになっていますので、不動産での運用は上手くやれば7%も無理な数値ではありません。

実際に私は自分でやっている不動産投資で15%くらいの運用実績があります。10%くらいで回せれば、ファンドの運用経費を除いても、7%は不可能な数値ではないでしょう。

ただ、それでもやはり、元本の償還の振り込みが遅れがちというのは、かなり心配するべき事態だと思います。ネットの噂が本当ならね。

過去、このような状態になったファンドがどうなったのかは、日の目を見るより明らかです。

そもそも運用先がキワモノすぎるんですが

わたしが危ういなと感じるのは、そもそも投資先が怪しすぎるんですよね。不動産運用でありながら、王道の住居用物件ではなく、商業施設や工場など難易度の高い案件が多いのです。

別にどんな運用先であっても上手く運用できれば何の問題もないのですが、難易度が高い運用先ということはファンドの安全性にも影響があるわけで。

別に安定運用できる居住用物件でも十分に高利回りで回せるのに、なぜ難易度の高い案件中心に回しているのが今ひとつ謎です。

いや、バナナのファームって・・・

物件を取得して、こういった農業法人に貸し出して賃料を得て、3年後に売却して償還するというのですが、そんなに上手くいくのかよく仕組みが分かりません。

出口戦略が謎なんですよね。加工施設を農業法人に貸して運用するまでは分かるんですが、なぜ3年で売却してしまうのかよく分かりませんし、誰がそんなもの買い取るのかも謎です。

ところでどの案件も3年満期というのも謎を呼ぶポイントです。この手のファンドのようなもので3年満期というのは異例の短さではないでしょうか。

実はボロ儲けで安定経営の線もありえる?

ところで、みんなで大家さんの匿名組合の仕組みはやや複雑で、分かりにくいものになっています。

しかし、よく読んでみると、胴元がかなり有利な印象も受けました。

前述のバナナファームの話で行くと、優先出資者つまりは一般の出資者が40億円、劣後出資者つまりは胴元側が10億円を上限に出資するらしいのです。

そして上がった家賃収入の中から、優先出資者の出資額の7%を最優先で分配します。

次に営業報酬として胴元側に賃料収入の3%が支払われます。

次に劣後出資者に出資額の7%が分配されます。

ここまではまあ健全ですよね。優先出資者(一般の出資者)に約束通りの7%を支払って、運用の報酬が収益の3%というのは異常に少なく良心的です。

そして同じく出資している胴元にも7%が分配されます。一般出資者に対して、胴元が劣後だというのは、確かに一般出資者重視で良心的に感じます。

しかし、以上を分配して余った収益が出た場合は、その分の3%を優先出資者(一般の出資者)に分配して、残りの97%を胴元に分配するというではありませんか。

え?やばくねw

つまるところ、7%以上の運用利回りが出る場合は、そのほぼ全てを胴元がいただきますよということですよね。

全体の80%の金を一般出資者が出して、残りの20%を胴元が出して、運用利回りの7%分までは同じ比率で仲良く分けて、それ以上は20パーしか出資していない胴元が全部いただくよという凄いシステムですね。

そうなるとあえてリスクもリターンも高い対象に投資している意味もあるのかも。リスクの4/5は一般出資者に押し付けて、7%以上の部分のリターンは胴元がほぼ全部いただくという。

この条件なら手堅い居住用不動産への投資ではなく、商業施設や工場などにリスクテイクしても美味しいですからね。

美味いことやって実は15%くらい利回り出ていれば、自分は殆どリスクテイクせずに、めちゃくちゃ美味しいリターンのみ得ることが出来ます。

これ運用がしっかりできているなら、胴元がめちゃくちゃ美味しい仕組みやんけ。

例えば平均15%で運用できている私が1億円のファンドを作ると考えると、一般の出資者から8000万円集めて、自分は2000万円を出します。

年間1500万円の運用益が出ますので、一般出資者には8000万円×0.07=560万円を支払います。

私は運用報酬として、1500万円×0.03=45万円を受け取ります。

さらに胴元の出資金へのリターンとして、2000万円×0.07=140万円を受け取ります。

この時点で、1500万円-560万円-45万円-140万円=755万円の利益が余っています。

755×0.03=22.65万円が一般出資者に分配されます。755×0.97=732.35万円が胴元の私に分配されます。

つまるところ8000万円を出した一般出資者には合計で582.65万円が分配され、2000万円を出資した胴元の私は合計で917.35円が分配されます。

これ上手いこと運用できれば、胴元がボロクソ儲かるシステムやんw

自転車操業と見せかけて実はボロクソ儲かってる可能性もありますね。儲かっているなら潰れる可能性もないし、都合よく利用されているとはいえ、7%運用してもらえるので出資者も美味しいです。

ま、償還が遅れているというネットの噂が本当なら、実際は全然儲かっていないという線のほうが有力なんでしょうけどね。

結局のところ信用できるの?

長々と考えてきて、結局信用できるのだろうかという話ですが、結論から言うとサッパリ分からないというのが正直なところです。

公開されている情報があまりに少ないので、その実態がよく分かりません。

ただ、私の感覚でいくとヤバい匂いがプンプンするので、私が手を出すことはありません。

そもそも、私は自分で不動産投資を手掛けて15%の運用成績を残しているわけですから、7%の利回りの実態の分からないファンドに出資する意味がありません。

ネット上に色々なく口コミや噂が散らばっていますので、自分で情報を集めて納得できなければ止めておいたほうが良いでしょう。

自分で考えて、自分で判断して、自分で責任を取る。それが正しい投資のあり方です。必ず自分で頭を使って判断しなくいてはいけません。これはどんな投資においても同じことです。

本当かどうか謎ですが、みんなの大家さん関連で、きな臭い話も出ています。
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2 Responses to “みんなで大家さん 安全性や評判はどうなの?元本割れがないというのは本当?”

  1. 那須のジジ刻々 より:

    (1)新型コロナウィルス感染拡大によりリモート勤務・オンライン会議の拡大
    →事務所オフィス面積及び会議室需要の減少による空き面積の増加と賃貸料の削減圧力

    (2)東京オリンピック後のホテル需要の減少
    →新規建築案件の縮小と既設物件の賃貸料の削減圧力

    賃貸料の10%削減や空き室の10%増加があれば、想定利回り7%は、簡単に消えてしまいます。

  2. 不動産投資家 より:

    みんなの農家さんを検索したらこちらが出てきました。
    安愚楽牧場を昔買ったことがあります。破産前に精算完了してたので、印象は悪くないです。
    みんなで大家さん1号のパンフから取り寄せたりして関心は持っており、仕組みも基本は理解してます。
    そして、不動産投資してます。

    記事は主の方が感心を持って率直に書いたものだと思います。私の結露も「正直分からん」です。
    しかし、一般人の目線で見たら、「不動産投資は安泰で、みんなで大家さんは怪しい」という感覚はおかしいですよ。多くの人は不動産なんてヤ〇ザが絡んでるとか、普通に怪しいと思ってますよ。
    そこんところが面白かったです。

    私は不動産投資してますが、みんなで大家さんはせず、不動産投資をしてるのは何故かというと。
    自分の力でうまく行くようにする余地があるからです。
    結局みんなで大家さんは投資ではありますが、選択するかどうかだけで、うまくいくかどうかはお任せだという点で、宝くじやギャンブル、株と同じだと思います。
    宝くじもギャンブルも株も悪ではありません。
    買ってからのリスクは何もコントロールできない。
    不動産投資もスタイルがありますが、買う前にリスク分析もできるし、買ってからもリスクコントロールができるので、「全て自分の責任」で扱えるのがよいと思ってます。

    やっぱり、みんなで大家さんはお勧めできないな。
    調子がいい時は本体から情報が流れますが、自転車操業状態になると、ダンマリになったり、やたらと募集に力を入れる(利回りを高く見せたり、オマケを付けたり…)
    自転車状態になると、必死で漕ぐ=原資を集めますからね。

    安愚楽の時もそうでした。
    オマケが倍になったとか、返金額が多くなったり(牛がよりたくさん子供産むわけないのに)、購入時の単位を小口化したり… 必死でお金を集めようとしてたんですね。
    美味しい牛肉食べたので、もういいやと思ったら、ガンガン魅力的なアナウンスがあったけど、やめて正解。
    結果論に過ぎませんが。

    みんなで大家さんも同様になると思います。
    不動産の経営で波があるのは仕方ないですが、利回りを良く見せるために種子島の土地を賃貸とか、バナナのなんとかとか。その道の専門家でもうまく行くか失敗するかという事業に、不動産を賃貸するビジネスはリスクが高い(悪ではない)けど、そのリスクに対応できる事業体なのかと言えば、極めて怪しく、その怪しい不動産賃貸に投資するのはギャンブルに近く、リスクコントロールも何もありません。

    もしかすると、うまく行くでしょうが
    うまく行けば継続したくなり、継続し続けるといつかリスクが具体化してしまう。

    自分でコントロールできないリスクは、失ってもいい資金でしかやるべきではないと思います。

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