現役大家おすすめ水平器・傾斜計・勾配計ランキング

大家には欠かせないアイテムというものがいくつかありますが、水平器や傾斜計と呼ばれるものは必須の仕事道具の一つと言えるでしょう。

水平器と傾斜計では微妙に異なるのですが、要するに建物が真っ直ぐに建っているかどうかということを測定できる機器になります。

不動産投資というのは多くの場合中古の物件を購入して運用していくわけですが、その勝負は物件の購入時に95%は決まってしまうので、良い物件の取得がキモになります。

多少の瑕疵は全く問題なく、どれだけ汚い物件でもリフォームを行えば表面上は綺麗になります。しかし、重大な瑕疵のある物件を買ってしまえば、投資が失敗する恐れが高いのです。

基礎や建物の傾き、シロアリ、雨漏りなどがこれに当たるのですが、こういった物件の取得は全くおすすめできません。

中でも悲惨なのが建物の傾きで、事例によりマチマチですが、建物全体が傾いている場合は数百万コースの修正費用がかかり、投資計画が台無しになってしまいます。

例えば500万円で戸建て物件を買って、傾き修正に300万円かかるとすると、利回りは大幅に下がってしまいます。言ってみれば800万円で物件を買ったのと同じことになりますからね。

こういった悲劇を避けるために、物件を購入する前には必ず現地を確認して、建物に傾きがないか念入りに計測する必要があります。

そこで活躍するのが傾斜計や水平器です。必ずこれらのアイテムを持参して物件の内見に出向く必要があります。

とはいえ、実に多くのメーカーから実に多くの機器が出ていますので、迷ってしまう人も多いでしょう。そこで現役大家で傾斜計を日々活用している私がおすすめの商品を紹介いたします。

そもそもどういう機器なの?気泡管とデジタルはどちらが良いの

おすすめ商品を紹介する前に、そもそも水平器や傾斜計というものがどういったものなのかを軽く知っておきましょう。

ホームセンターの工具コーナーとかでもよく売られている、気泡管の付いたアイテムですね。小さなものですと1000円以下からあります。

気泡管というのは、液体の満たされた小さな筒に気泡が浮いていて、メモリが振られている機器です。水平な場所に置くと気泡が真ん中に来て、斜めの場所に設置すると気泡が横にズレて傾きがあることが分かります。

水平に近い気泡管

派手に傾いた気泡管

この気泡管のものでも、傾きがあることと、どの程度のレベルの傾きであるのかは分かりますが、細かい数値まで知ることは出来ません。

そこで登場するのがデジタル式のもので、例外なく気泡管も付いていますが、メインとなるのは液晶画面で、そこに計測された傾斜がデジタル表示されます。

デジタルで数値がハッキリと表示されますので、気泡管を目視で読み取るよりも遥かに具体的な数値が一瞬で分かります。一度デジタルを使ったら、気泡管なんて二度と見る気にはなりません。

ひと目で傾きと方向を悟るのには気泡管も有効ですが、具体的な傾斜の数値を知るのにはデジタルでないと話になりません。

前述の通り気泡管のモデルは1000円以下で購入できますが、デジタルとなると5000円以上となります。ある程度長さがあるまともな機器ですと1万円弱します。

ただ、この物件の傾きを計測するというのは非常に重要で、変な物件を買ってしまったら数百万円の損失になることを考えれば、1万円弱の投資は必須です。

むしろここケチってどうすんだという話です。スマホの無料の水平器アプリで済まそうとする人もいますが、話になりません。

そもそもスマホでは、計測面に接する長さが短すぎて正確に計測できない上、長年の使用でスマホ本体が微妙に反っていて計測に歪みが出ます。

水平器と傾斜計と勾配計の違いとは

傾斜をデジタルで表示してくれる機器が良いということは分かりましたが、ネットショップで検索すると水平器と傾斜計と勾配計という3種類の似たようなアイテムが出てきますが、違いはあるのでしょうか?

基本的には同じようなものと考えて問題ありません。細かいニュアンスの違いはありますが、別に大家が家の傾き調べるのに重要なことではありません。

水平器は水平が取れているか確認する機器で、傾斜計は傾きを調べる機器で角度表示が一般的、勾配計は勾配を調べる機器で%(パーセント)や‰(パーミル)表示が一般的です。

しかし、今のデジタルの機器はどれも、角度とパーセント・パーミル表示が切り替えられるので、結局は同じことなのです。どれを買っても表示を切り替えられるので同じような機器ということです。

ちなみに、建物の傾きは、新築で3/1000(=0.3%)(=3‰)(=0.172度)までが正常範囲、中古住宅で6/1000(=0.6%)(=6‰)(=0.344度)までが正常範囲とされています。

角度で、新築0.17度、中古で0.34度くらいまでは大丈夫と覚えておけば、さっとデジタル計測器で計測してすぐに判断できるでしょう。

角度
勾配(%)
勾配(‰)
立ち上がり
新築
0.172度
0.3%
3‰
3/1000
中古
0.344度
0.6%
6‰
6/1000

まあ、あまりキリキリに計測して、0.1度オーバーしているからこの物件は駄目だと判断するのではなく、ある程度はおおらかに判断しないと買える物件が無くなりますがね。

やばすぎる傾きを検知して買わないような魔除け的なアイテムとして使用しましょう。さすがに0.5度を超える傾きですと鈍い人でも体感で違和感を感じますし、1度近い傾きになってくるともうまともに立っていられるレベルではありません。

本体の寸法と計測結果の正確性

傾斜計の吐き出す計測結果の正確性は、機器の感度にもよりますが、それよりもむしろ機器の寸法によるところが大きくなります。

この手の機器は、細長い棒状の形をしていますが、この本体の長さが長ければ長いほど正確に測れるのです。

なぜなら、長いと細かい歪みや凹みを拾い難いからなのです。逆にスマホアプリですと、小さなスマホを置いた部分がたまたま凹んだり小さく歪んだ部分であった場合、あからさまに歪な計測結果を吐き出します。

本体が長ければ、細かい凹みや一部の細かい歪みを拾わないため、より正確に計測できます。

ただし、1メートルを超えるモデルなど極端に長いものですと、逆に計測しにくくなってしまいますのでバランスが大事です。

特に床や壁など長い本体を当てられる場所なら良いのですが、より正確に計測する為に窓枠などの細かい部分にも当てて計測する必要がありますので、短いことのメリットもあるのです。

もちろん長いものと短いものの2本を持っていれば一番良いのですが、現実的ではありませんので、バランスの良い大きさのものを1本持っていくのが一番おすすめです。

私の場合はある程度正確に計測できて、窓枠など細かい部分の計測にも対応できて、何よりも気軽に内見に持っていくことができる、60センチの長さの傾斜計を愛用しています。

おすすめ商品ランキング

それではいよいよ現役大家の私がおすすめする計測機器を紹介いたします。

完璧に正確に計測するにはレーザー計測器などが必要になりますが、物件の内見の際にざっと計測するならこの程度の計測器で十分です。

1000円以下で購入できる簡易的な気泡管の機器ではさすがに力不足ですので、ある程度の長さがあるデジタル計測器であれば最低限の仕事は果たせます。

実用的には1万円しないくらいの機器で十分であると考えています。持たずに丸腰で内見に出向くよりも遥かに良いです。

1.シンワ測定 ブルーレベル 76326

シンワ 76326は測定器の有名ブランドであるシンワの計測器です。気泡管とデジタル計測器が付いたオーソドックスなモデルです。

寸法は600mmありますので、使い勝手は良く、またある程度正確に測定することが出来ます。

表示は、角度、勾配、立ち上がりの表示に対応しているので、過不足ありません。

1万円以下で手に入るものとしては、性能のバランスよく信頼性のあるブランドになりますのでおすすめです。

少し足すとマグネットの付いたシンワ 76327が買えますが、このあたりは好みの問題です。パイプなど金属面に貼り付けて計測できますが、大家が計測する上では必須の機能ではありません。

2.STS レーザ付デジタル傾斜計DL600LV

DL600LVは、傾斜計などの機器では有名なSTSの傾斜計です。こちらも気泡管とデジタル計測器が付いたオーソドックスなモデルで使いやすいです。

寸法は600mmありますので、使い勝手よし!私もこのモデルを愛用していますが、この長さが一番使いやすいです。携帯性を考えると300ミリのモデルのほうが良いのですが、短すぎて正確性に不安があります。

表示は、角度、勾配の表示に対応していて、立ち上がり表示はありませんが、大家が物件の傾斜を調べるには十分でしょう。私ももはや角度表示で簡易的に見ているだけですからね。

底面が浅いU字型のRカットになっていて、かつマグネットになっているため、鋼管などに張り付けて使用できます。まあ大家が使う機能ではありませんが。

レーザーポイント機能が付いているので、通り芯出しができます。まあこちらも大家が使う機能ではありませんが、私はDIYセルフリノベで床のレベル調整の時に役に立ちました。

アマゾンのレビューですと壊れやすいみたいな話もありますが、私のは1年以上愛用していますが問題なく動いています。

3.アックスブレーン レーザー付デジタル水準傾斜計 DLA-600VM

DLA-600VMは、アックスブレーンのデジタル傾斜計ですが、これってどう見てもSTSのDL600LVのOEMですよね。

形状もボタン配置も全く同じですし、機能も同じ、何より型番が似過ぎです。デザインは濃いブルーのこちらのほうがカッコいいか?いや関係ないか。

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