サラリーマン大家がDIYでセルフリフォームするのは損?施工期間と機会損失で比較せよ
DIYでセルフリフォームか業者任せでリフォームするのかというのは、投資戦略として大きな違いを生みますが、果たしてどちらがお得なのでしょうか。
多くの投資家が、お金のない初期の段階では自分でセルフリフォームをして、ある程度の規模になってくると業者に任せるようになります。
単純に金銭的な面で言えば、自分で施工する方が安く済むのは当然です。
しかし、本質的にどちらが特であるのかは、かかった経費や時間などを総合的に考慮しないと、決してわからないものなのです。
特にサラリーマン大家さんのDIYですと、作業が週末のみになり、場合によっては1物件仕上げるのに1年近くかかるケースも珍しい話ではありません。
機会損失を考えると、実は業者に任せていた方が得だったということにもなりかねません。
DIYは安く済むが自分の機会費用を考慮するとそうでもない
セルフと業者が施工するコストの違いとしては、まず人件費が大きな違いです。
セルフは自分が労働をする訳ですから、目に見えるお金としてかかってくる人件費はゼロです。業者の経費の一番大きなところも人件費なのですから、そりゃセルフは安く仕上がりますよね。
しかし、自分自身の時間をかけて作業をしている訳ですから、機会費用がかかります。
もし、あなたが時給数百円で働くフリーターであれば、機会費用も安いので人件費も安いのです。
しかし、年収1000万を超えるエリートサラリーマンや自営業者であればどうでしょうか?
DIYに当てた時間を本業に当てれば、もっとずっと稼げたはずであり、莫大な機会費用をかけてわざわざ肉体労働をする意味がありません。
自分で施工すれば見かけ上のコストは抑えられますが、機会費用を考えればかえって損をするというケースもある訳です。
一度自分自身の時間給をよく考えてみて、自分で施工するのとお金を払ってプロに頼むのとを天秤にかけてみましょう。
セルフリフォームは時間がかかるから機会損失が大きい
DIYで自らリフォーム作業を行う見えない損失は、自分の時間給だけではありせん。物件自体の時間給をも毀損することになります。
物件も貸していればその期間は家賃が入るわけで、毎秒毎秒時給を稼ぎだしているのです。 つまり、貸せない状態で放置すればするほどに、機会損失が発生している訳なのです。
例えば、月5万円で賃貸に出せる物件を、チンタラ一年かけてセルフリフォームしていると、1年間で発生したはずの家賃60万円の損失が出ているのと同等なのです。
自分で施工して、業者に頼むよりも60マン以上安く上がるのなら、物件分の機会損失は相殺できます。(本当は、それプラス自分の時給分も相殺できなきゃいけないんですけどね。)
したがって、自分で施工することで大幅に安く済むような工事であれば、自ら施工する価値はあるでしょう。
しかし、家一軒全ての表層を張り替えて50万とかの見積もりでしたら、プロに任せた方がトータルでは得でしょう。
クロスの張り替えなどは手間はかかりますが、プロに任せるコストは意外と大きくはないですからね。
クロス張替えなどですと、メーター単位できっちりと相場が出来上がっているため、大幅にぼられることも無く、安価で安心してプロに任せられます。下地がしっかりしている場合に限りますけどね。
全くの素人のサラリーマン大家が、週末DIYで試行錯誤しながら、あーでもないこーでもないと一年近くかかって仕上げたら、結果的にプロに任せた方がはるかにお得だったということになりかねません。
それでも初心者にDIYがおすすめな理由とは
素人がDIYでセルフリフォームを行うということは容易なことではありません。本当に全部自分でやろうと思ったら、相当な覚悟が必要になります。
自分の機会費用と、物件の機会損失を考えたら、タートルではかえって損をすることになるかもしれません。
それでも、私は初心者にはDIYをお勧めします。儲けやコストということは度外視しても、それ以上の価値があるからです。
自分で施工するということは、日本の木造建築の構造や仕組みを理解するということです。
そして、職人さんが施工をする大変さや、コスト、手間などを身をもって把握するということです。
どのようなリフォームにどのくらいの部材が必要で、どのくらいの人区が必要で、どのくらいの時間とコストがかかるのかを知ることなのです。
それが分かれば、リフォーム業者や職人にぼったくられる心配もなくなりますし、逆に常識はずれの低コストで人を使おうとして、嫌われたり相手にされなくなったりすることを防ぐことができるのです。
リフォーム作業がどれほど大変なのかを身をもって知れば、高額な見積もりも決してぼったくりではないのだと理解できるでしょう。
逆に、リフォーム施工について無知であれば、総合リフォーム会社の出してくる見積もりはブラックボックスです。しかし、自分で把握していれば、ある程度の目測がついて、それが妥当であるのか測れるようになるでしょう。
そういった意味でも、最初は損得は度外視で、一軒はセルフリフォームをしてみるのが勉強になるのです。
コスト的にはかえって損になっても、そこで勉強した知識は一生ものでプライスレスです。
最初は時間をかけて自分で勉強して、知識が付いてきたらプロの職人さんに任せるのが一番効率的なのです。
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